1億円あれば投資初心者でも専業投資家になれる

1億円あれば投資初心者でも専業投資家になれる

前回、「投資資金1000万円で株式投資だけで生活する事は出来るのか 」という記事を掲載しましたが、今回は1億円あれば専業投資家になれるかを記事にしてみました。1億円はなくても、株式投資で生活する目安や指標がわかる記事になっています。

【専業投資家】投資資金1000万円で株式投資だけで生活する事は出来るのか
もし専業投資家になりたいと考えた時に、1000万円の貯金があったら今すぐ仕事を辞めて株式投資だけで生活していくのは可能でしょうか。今回は投資資金1000万円で株式投資だけで生活出来るのかというのを考えてみました。 …続きを読む

株式投資の利益を出す方法は2つ

株式投資で利益を出す方法は大きく分けて2つです。

1つは株価の変動から利益を出す方法で、「売買譲渡益」または「キャピタルゲイン」と呼ばれています。株価が安い時に買って、株価が高くなってから売れば、その株価の差額が利益になります。

もう1つは、配当金や株式優待による利益でインカムゲインと呼ばれています。企業は投資家に会社運営によって発生した利益の一部を還元するために、配当金や株主優待の制度を設けています。このインカムゲインを得るには、年間の特定の日(権利付き最終売買日)に株式を保有している必要があります。

株式投資の利益の種類

  • キャピタルゲイン(売買譲渡益)
  • インカムゲイン(配当金・株主優待)

では1億円の投資資産があれば、この2つの利益を出す手法をどうやって使えばいいのでしょうか。

1億円で投資初心者でも専業投資家になれる株式投資法

東証1部や2部に上場している会社では、配当金が年間で2%前後になる企業が多くあります。中には3%を超えるような銘柄も珍しくありません。

もし配当金が年間に3%貰えるとすれば、1億円で年間300万円の配当金が貰えることになります。ただし、配当金には約20%の税金がかかりますので、実際に貰えるのは240万円程度になります。とはいえ、月に20万円の収入になるわけですから、最低限の生活をするのは可能ですから、専業投資家としてもやっていけそうですね。

配当性向3%あれば専業投資家になれる

ただし、単純に3%の配当金がもらえる会社に投資するだけでは、株価の変動によって損失を被るリスクはありますので、少しだけリスクを抑える工夫してみましょう。

10銘柄~20銘柄で分散投資する

集中投資では、投資した銘柄が業績の下方修正や不祥事を起こした場合に、株価下落によるリスクをモロに被ります。場合によっては株価が一気に半値以下になるようなこともあります。

突発的な企業の不祥事に関しては運による要素も多いので、集中して1つや2つの銘柄に投資するのは、1億円の投資資産を運用するにはリスクが高いと思います。ですから、配当性向が3%程度の銘柄をリストアップしてそこから10から20銘柄程度で分散投資するのがオススメです。1億円保有しているなら、それでも1銘柄あたり500~1000万円程度の投資になります。

分散投資で突然の株価下落のリスクを抑える

業績が安定している割安株を中心にポートフォリオを組み立てる

配当金を主体とした取引になるので、株価の変動よりも長期的に安定した配当を貰えそうな銘柄を選びましょう。また割安株とは低PER、低PBR銘柄のことで、成長性は低くても業績が安定しているなら長期的に見ると魅力的な会社です。こういう銘柄は成長性のある高PER、PBR銘柄に比べると下落余地も低いのが特徴です。

成長株より安定株に投資する事で安定した利益になる

オススメ記事

【メリット】成長株と割安株、どっちが買い得?【デメリット】
同じ株式投資でも、成長株と割安株では考え方や求められる技術は大きく違います。成長株投資と割安株投資の違いや特徴を解説しています。

ある程度株価が上昇したら売却する

株価変動の少ない銘柄でも、年間に数10%程度の変動があるのが普通です。低PER、PBRで配当性向の高い銘柄を投資対象としているので、もし業績に目立った変化がないにも関わらず株価が大きく上昇したら売却しましょう。

その際はキャピタルゲインも利益に貢献してくれますので、株価の上昇で配当性向が低くなった状態で長期投資する理由はそれほどありません。売却した後は新たに、投資対象となる銘柄を探して投資すれば、良いと思います。

株価が上昇すれば売買譲渡益も利益になる

業績の下方修正は内容を見極める

保有株が10銘柄以上あれば下方修正する銘柄も出てくると思います。その場合は、損切りをするべきかどうかですが、元々低PER、PBR銘柄を対象としているために、下方修正をしたとしても株価の下落はそれほど大きくない場合が多いと思います。まず大切なのは下方修正の内容を見極めることです。

一番のポイントはその下方修正が一過性のものなのかという事です。特別損失や気候や天災などによる業績の修正であれば、基本的には長期投資のスタンスは崩さなくて良いでしょう。また、材料などの製造原価や人件費などの高騰による下方修正でも業績がマイナスにならず、配当さえ変化がなければすぐに損切りする必要はないかもしれません。

株価が下落するとしても配当性向が高くなるのであれば、長期投資であれば悪い事ではないからです。

下方修正の要因で売却するかを判断する

【まとめ】投資初心者でも1億円で専業投資は十分可能

以上のことから、1億円の投資資産があれば初心者の方でも十分に投資による生活は可能です。といっても、1億円の資産を築くまでが大変なんですが。

ただ、この記事で書かれていることは、1億円の投資資産がなくても長期投資全般における投資方法としても有効です。いきなり1億円ではなく、とりあえず100万円からでもこの分散長期投資の考え方を適用すれば、基本的には資産を上手に運用できると思います。

分散投資で高い配当を貰いながら、株価が値上がりしたた譲渡益も出して、また違う銘柄に投資をする。デイトレードや株価の変動が激しい銘柄で大きな利益を目指すのも良いですが、長期投資で少しずつ運用益を出すような投資も長い目で見れば魅力的です。

コメント