一年を通じて株式市場は常に同じような状況ではありません。株式投資を始めたい人が株式投資を始めるタイミングは意外に重要です。
今回は株式投資初心者が株を始めるのにオススメなタイミングは7月8月という理由を記事にしました。
株式市場も1年サイクルで変動する
世の中の動きが1年のサイクルで動くのと同様に株式市場も1年をサイクルとしています。
それは、「株式市場=企業の価値」と考えれば、企業の業績が1年単位で区切られているからですね。
人であれば4月から3月、暦であれば1月から12月です。では企業の1年の始まりと終わりはいつでしょうか。
これは、多くの企業が3月決算としていることから、4月から3月が企業の1年のサイクルと考えることができます。
もちろん、決算月が3月以外の企業もありますが、株式市場という枠で考えた場合は、やはり4月から3月を1年として考えて良いでしょう。
では1年の始まりである4月に株式投資を始めるのがベストでしょうか?実は4月、5月頃は一年でも最も難しい株式投資を始めるタイミングになります。
企業の決算月と決算を発表する時期にズレがある
その理由は、「企業の決算月と投資家が決算の内容を知る時期は違う」ことが理由に挙げられます。
4月と言えば、新年度の始まりで企業では新しい1年のスローガンや目標を立てる時期かもしれませんが、3月までの業績や決算に関してはまだ発表出来る時期ではありません。3月末決算の上場企業が3月末までの業績や財務の動きなどを決算書として発表するのは、大体5月の半ばから6月前半にかけてです。
ですから、4月と言えば投資家にとっては最も予測で動く時期でもあります。「この企業はこうなるだろう」とか「あの企業は業績を修正して発表するだろう」とか、投資家の数だけ企業の業績や決算に対する予測が生まれます。
もちろん前期の業績も重要ですが、決算発表時に公表される本年度の業績予想の方がより大切な投資指針となります。本年度の業績が順調に伸びるのか減退するのかは、個別企業、業種、そして日本経済というレベルで非常に注目されます。
そして実際にそれらが発表されるのが5月から6月にかけてです。そんな時期に、個人投資家が株式投資を始めたとしても、株価や市場の変動を見極めるのは非常に困難です。投資歴の長い個人投資家でもこの時期の株式市場の動向は難しく、ある程度リスクを減らす時期でもあります。
6月から投資家にとって新しい1年が始まる
そんなわけで、株式市場にとって新しい1年が始まるのは6月になってからと考えても良いでしょう。ある程度、3月決算の企業の決算が出揃ってから、日本の経済の動向について分析することが出来ます。
加えて個人投資家の強い味方である「会社四季報」も6月の中旬ごろに発表になります。銘柄の分析をするには、特に投資経験が浅いうちには、非常に役に立ちます。
7月8月に株式投資を始めるのがオススメ
以上のことから、株式市場にとって新しい1年になる6月中旬を抜けてから、株式投資を始めるのがオススメです。
四季報のデータや企業の決算予想などが一新されている時期だからこそ、株式投資をするために勉強した基礎的な知識がより活きると個人的には思います。
投資の格言に「セルインメイ(五月は売れ)」という言葉があるように、4月5月は株式投資を始めるにはオススメの時期とは言えません。
7月8月に銘柄を分析して株を買い、第一四半期決算発表から中間決算、第三四半期決算を経て本決算までの過程を知ることで、1年の流れを通じての投資の勉強をする事が出来ます。
もちろん、好きなタイミングで始めることも大切なので、絶対にそのタイミングで始めるべきとは思いませんが、株式市場の1年という意味では、感覚的には7月頃がスタートするのがベストだと思います。
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