FX(外国為替証拠金取引)を始めるにあたって最低限必要となる知識をまとめてみました。※記事は随時更新していきます。
スプレッドとは?
FXにおけるスプレッドとは『買い値』と『売り値』の『開き』の事を指します。例えば、ドル円でみた場合に、「買い値が1ドル108円70銭、売り値が1ドル108円40銭」で取引されているとします。その場合は1ドルを新たに買うよりも売る方が30銭安くなってしまうという事です。
このスプレッドはFXを取り扱う証券会社ごとに違いがありますが、このスプレッドは少ない方がトレーダーにとって利益を出しやすい状態だということがわかりますね。なお、スプレッドは通貨ペアによっても異なりますので、自分が取引したい通貨をチェックする必要があります。
FXの取引時間は?
FXは土日を除く24時間いつでも取引する事が可能で、FXトレードの最大の強みでもあります。平日の日中しか取引できない日本株式市場とは違い、24時間取引出来るのは平日働いている人にとってもありがたいシステムです。では、何故FXは24時間トレードが可能なのでしょうか?それは、通貨の取引は日本の取引所だけでなく世界中で行われているからです。
日本の取引所が休んでいる時間帯でも海外のどこかの取引所は開いているため、24時間取引が可能となるんですね。ちなみに、土日はお休みですが時差の関係で日本では土曜日の朝6時過ぎ頃まで取引する事が出来ます。(月曜日は大体午前7時から開始)
証拠金とレバレッジ
FXは「Foreign Exchange」の略ですが、日本語では「外国為替証拠金取引」とも呼ばれています。この証拠金とは何のことでしょうか?
株式投資の場合は、基本的に証券会社に預けたお金の中から買いたい株を購入するのが普通ですが、FXの場合は「証拠金という名の保証金」を預ける事で「預けた証拠金の25倍(日本国内では)の額の取引」が可能になります。この証拠金に対して何倍もの取引が出来る事を「テコの原理」つまり「レバレッジ」という呼び名で呼ばれているんですね。
2018年現在は、金融庁がこのレバレッジを10倍までに引き下げる方針とのニュースも出ていますが、どうなるかは未確定です。ただ、25倍のレバレッジをかけるということは40万円で1000万円分の為替取引が出来るという事です。そうなれば、たった4%の変動で資金を全額失うか、倍になるかというハイリスクハイリターンのトレードが可能となります。
『証拠金維持率』と『追証、ロスカット』
証拠金維持率とは、証拠金として入金している金額が現在のポジションに対して十分に足りているかを表す数字です。レバレッジ25倍ちょうど満たしている場合が100%であり、原則としてこの100%を下回ってはいけません。100%と聞くと「十分満たしているではないか」と思われるかもしれませんが、この100%がギリギリの数値なんですね。
ではこの100%を下回るとはどういう事かというのを、極端な例を挙げてみてみましょう。例えば、米ドルの通貨ペアで1ドル=100円の時に10万円を証拠金として25000ドルを買ったとします。※日本円に換算すると250万円で10万円の証拠金に対してレバレッジ25倍となります。
この時点では1ドル=100円で証拠金維持率は100%となります。
1ドル=99円になった場合
1ドルにつき1円価値が下がったということになり、保有しているドルは25,000ドルですからトータルで25,000円分(1円×25000)価値が下がったという事になります。そうなると証拠金も100,000-25,000=75,000になりました。結果、証拠金維持率は75%になりました。原則として証拠金維持率は100%を維持しなければいけませんので、ここで追証が発生します。(もしくは維持率100%になりようにポジションを減らす)
追証とは不足した証拠金を証券口座に入金するという事ですね。では追証を入金する場合はいくら必要になるのか?この状況では1ドル=99円にたいして100%の証拠金維持率が必要ですので
99円×25,000ドル/25=99,000円
残った75,000円分を差し引くと24,000円の追証が必要という事になります。
では、ここで追証を入金しなかった場合どうなるか?この場合はロスカットといって証券会社側で強制的にポジションを売却するという方法がとられます。
1ドル=98円になった場合
先ほどと同様に計算すると、この時の損失は2円×25,000で50,000円、証拠金は100,000円-50,000円で50,000円、証拠金維持率は50%となりました。証拠金維持率50%とはかなり危うい状態だと思いませんか?
これは証券会社も同様で、ある一定水準まで証拠金維持率が低下すると追証なく強制的にロスカットを行うことになります。業者によっても異なりますが、おおよそ維持率が30%~50%くらいに低下するとロスカットが行われますので、証拠金維持率にはご注意ください。
FXの注文方法
FX取引では通常の成行、指値注文以外にも様々な注文方法があり、これらをトレードに役立てる事が出来ます。今回は主だった注文方法を解説します。
IFD注文
IFDとは「IF DONE」の略称で、日本語訳するなら「もし実行されたなら」という意味になります。つまり、新規注文をする時に、同時に決済注文も出すことが出来る注文方法です。例えば、ドル円を112円で買い注文を出した時に、IFD注文にしておけば返済注文として113円で売り注文を同時に出すことが出来ます。
OCO注文
OCOとは「ONE CANCELS THE OTHER」の略称で、日本語訳するなら「一方がもう一方をキャンセル」という意味になります。つまり、新規あるいは決済注文の時に、同時に二つの指値注文を出して片方が約定した時点でもう一方をキャンセルするという注文方法です。例えば、112円で買ったドル円を115円になったら利確、110円になったら損切りしたい場合に同時に注文を出しておくことが出来ます。
IFDOCO注文
IFDOCO注文はその名の通り、「IFD注文」と「OCO注文」が組み合わさった注文方法です。つまり、新規注文で指値注文を出しておき、それが約定したらOCO注文を発注する注文方法です。例えば、ドル円を112円で買い注文を出しておき、その注文が約定した時点で、返済注文として利確目的の115円、損切り目的の110円の注文を同時に行います。
以上、FX初心者に向けたFXの基礎知識でした。管理人も初心者のためFXで必要な知識をまとめるためにも記事を更新しています。このページも管理人の得た知識が増えれば随時更新していきます。
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