不人気株の方が一般投資家は勝ちやすい【投資のコツ】

株式投資で勝つための鉄則の一つに「人気のある株」を売買するというのがありますが、私は逆に日々の売買が少ない「不人気株」だけを中長期的に売買して利益を出し続けています。

そして、一般的な個人投資家の方には不人気株を売買した方がメリットが多いと思っています。

人気株が悪いと言っているわけではありませんが、激しく乱高下する人気株で一般の個人投資家が利益を出し続けるのは難しいと思います。

本記事では、私が不人気株投資で利益を出している理由と、一般投資家には不人気株を売買した方がメリットが多いと考えている理由について解説します。

不人気株は簡単には上がらない、むしろ下落しがち

いきなり、不人気株を取引きしたくなくなるような内容ですが、不人気株はとにかく上昇しにくい銘柄です。

人気株は数カ月で2倍になることも珍しくないのに、不人気株は1年経っても株価水準がほとんど変わらなかったり、むしろ下落する場合もあります。

人気がないから買い手がいない

不人気株の株価が上がらない理由は単純に買い手がいないからです。

物でもサービスでも同様ですが、買い手がいなければ売り手は値段を下げるしかありません。

売りたい投資家がいるのに買いたい投資家がいなければ株価は安くなっていくのが自然です。

万年割安株は不人気株

基本的に不人気株は株価収益率や純資産倍率が低いのが特徴です。

利益は出ているのにPERは10倍前後、資産はあるのにPBRは0.5倍前後と言ったように、不人気株は買い手がいないので自然に割安な株価まで落ち込むようになります。

では、なぜ私はこんな株ばかりを売買して利益を出し、人気株よりも利益を出しやすいと考えるのでしょうか。

不人気株を売買する理由

私が不人気株を売買する理由は次のように考えているからです。

「人気」という付加価値が株価に反映されない

不人気株の最大のメリットは株価に「人気」という付加価値が反映されていないことです。

人気のある銘柄はPERが何百倍、PBRが何十倍という水準まで株価が上昇することもあります。これは売買をする投資家が多く、人気という付加価値が株価に乗っているからです。

逆に、不人気株は買い手が少ないわけですから人気という付加価値は乗っていません。むしろマイナスです。

そのため、不人気株は本来の会社の業績や価値を反映しないくらい株価が割安になる事があります。

不人気株は季節ものの洋服が季節終わりになったようなもの

季節ものの洋服はシーズンの終わりには半額以下で処分されることも少なくありません。

しかし、洋服としての品質が劣化したわけでなく再び数カ月待ってシーズンを迎えれば十分に活用できます。よほど奇抜な服でなければ、流行を気にする必要もないでしょう。

不人気株とはそういった半額以下で処分される服のような株価になっている場合がああります。そこに価値を見出す人にとって、不人気株はお買い得と言えるでしょう。

不人気株だからといって業績が悪化しているわけではない

不人気株の面白いところは、不人気の理由が業績悪化ではないことです。不人気株とは業績が平凡で成長性のない地味な銘柄に多いのが特徴です。

平凡だから人気がない、他社と比べて突出した技術やビジネスプランがないから人気が出ないということです。

これは、安定株での長期投資を考える投資家にとっては、安く株を買えるという大きなメリットになります。

下落余地が限定的

不人気株は上昇しにくいというデメリットがある反面、大きく下落しにくいとういメリットもあります。※緩やかに下落するリスクはありますが

人気のある株は、どうしても値動きが激しくなり人気を他の銘柄と競い合わなければいけません。流行りが移り変わるだけで、著しい株価の下落を招く可能性も十分にあります。

それに対して、不人気株は付加価値が無い分、大きな下落要因になる要素が少ないと言えるでしょう。

不人気株は高配当になりがち

長期投資では配当金は重要な要素です。配当利回りが1%違うだけで十年単位で考えれば資産の増減に大きな影響を与えます。

配当金は企業の剰余金から支払われます。そのため、不人気株のような低PER、PBR銘柄では配当利回りが意外に高いのが事実として挙げられます。

不人気株を売買する時のポイント

このような理由から、安定的な長期投資を目的とする投資であれば、人気銘柄よりも不人気銘柄の方が実は勝ちやすいと私は考えています。

最後に不人気株を売買する時のポイントをいくつか挙げます。

小額で買い下がる

何度も言いますが不人気株は上昇しにくく、ゆるやかに下落しがちな株です。焦って一度に買うのは効率的ではありません。

下落する可能性も考えて、少額ずつ買い増しするのがオススメです。

余剰分は利益確定は細かくする

また、想定以上に株価が下落し余剰に買い増した株は、ある程度上昇したら細かく利益確定するのもオススメです。私自身は5%程度上昇したら利益確定して、再び下落したら買い戻すレンジ売買をしています。

不人気株で分散投資する

不人気株が大きく下落する可能性が低いからと言って、下落しないわけではありません。むしろ、下落基調にある銘柄も多いので過度に集中投資するのは賢明ではないでしょう。

一つの銘柄に拘らず分散投資する事をオススメします。

私自身はこの投資手法をメインの取引手法として10年以上に渡って株式投資で利益を出し続けてきました。

人気銘柄を取引しないと利益を出せないわけではありませんので、もし投資に行き詰っているなら思い切って方向転換するのも悪くないと思います。