株式投資の色々な注文方法

色々な注文方法【投資成績を向上させる売買注文の出し方】

株式投資の売買注文には、指値注文や成行注文逆指値注文だけでなく、他にも様々な条件を付けて発注することができます。

注文方法を使い分けることで、投資成績の向上にも繋がります。そこで今回は、株式投資に役立つ色々な注文方法について解説します。

基本的な注文方法

株式投資での基本的な注文方法は以下の2つです。

指値注文
価格を指定して、株を買う(売る)ための注文方法。自分の買いたい(売りたい)価格で注文を出すことが出来る。
成行注文
価格を指定しないで、株を買う(売る)方法。買い注文の場合は一番安い気配値から順番に約定し、売りの場合は一番高い気配値から順番に約定する。

詳細記事指値注文と成行注文の使い分け【株式投資の基本的な注文方法】

執行条件付きの注文

この2つの注文方法に、執行する条件を付けたのが逆指値注文です。

逆指値注文
注文する銘柄の株価があらかじめ指定した価格以上、または以下に到達した場合に、指値注文か成行注文が発動する

詳細記事逆指値注文とは【使用例と使い方を解説します】

しかし、執行条件をつけた注文方法は、逆指値だけではありません。より多様性のある条件付けが株式投資では可能です。

私が利用するSBI証券で利用できる注文方法を参考にして、逆指値注文以外の執行条件を加えた注文方法を解説します。

執行条件と注文方法

執行条件とは、「その注文が発注されるための条件や約定後の条件などを定めること」を言います。

通常の指値注文や成行注文では、注文を出した時点で気配値に反映されますが、執行条件を付けた場合には、その条件が満たされるまでは注文が保留された状態になります。

先ほど説明した、逆指値注文では条件付けした株価になるまで注文が保留状態になる注文方法です。

では、その執行条件には、どのような条件が付けられるのでしょうか。

注文を出す時間を執行条件にする

売買注文を出す時間を指定する方法も、一般的な執行条件付きの注文方法です。

  • 寄付き成行(寄成)・・・寄付きにのみ成行注文が執行される
  • 寄付き指値(寄指)・・・寄付にのみ指値注文が執行される
  • 引け成行(引成)・・・引けにのみ成行注文が執行される
  • 引け指値(引指)・・・引けにのみ指値注文が執行される

寄付き時や引け時にのみ注文が出される注文方法です。

寄付き注文では、約定しなかった注文は取り消しされます。また引け注文は、前場注文は前引けに、後場注文は大引けに発注されるので、注意が必要になります。

この4つの注文方法は、寄付きと引けを執行条件とした代表的な注文方法です。少し難しいのに不成注文というのがあります。

不成注文(指成注文)

「不成注文」は「指成注文」とも言われる注文方法で、ザラ場には指値で注文を出しておき約定しなければ引け時点に成行注文に変わる注文方法です。

私も良く利用する方法ですが、一日信用取引で必ずその日に返済しなければいけない時に、この不成注文を使えば引けギリギリまで指値注文を出しておけるので、非常に便利な注文方法です。

ただし、前場で不成注文を出してしまうと、前場の引けに成行注文に変わるために、大引けに成行注文として使いたい場合には、後場に注文を出さなければいけません。

IOC注文

IOC注文は「Immediate or Cancel order」の略称で、その瞬間だけ注文を通して、約定しない株は取り消しにする」注文方法です。

このIOC注文は、相場の値動きが激しい時に有効な注文方法です。相場の変動が激しい時には、注文を取り消したくなったとしても動きが激しく、取り消しする前に約定してしまう可能性も高くなります。

IOC注文を使う事で、確実にそのタイミングの判断で通したい注文だけを通すことが出来ます。

特殊な執行条件をつける注文方法

時間を執行条件にする以外にも特殊な条件を出す注文が可能です。

OCO注文

OCO注文は、「One Cancels the Other」の略称で、指値注文と逆指値注文の2つを同時に注文する注文方法です。

例えば、株価1000円で買った株を「1100円で利益確定」「900円でロスカット(損切り)」したいとします。

この場合には、OCO注文で1100円で指値注文を出しますが、万が一、株価が1100円をつけずに900円まで下落した場合には、逆指値注文をして900円でロスカット注文が出るように条件を付けることが出来ます。

利益確定も損切りも、どちらの注文も出せることから、わざわざ株価をチェックしてどちらに動くのかを確認して、注文を出す必要がありません。

IFD注文

IFD注文は、「If done」の略称で、買い注文と売り注文を同時に出す注文方法です。

例えば、1000円で株を買う注文を出しておき、その注文が約定した瞬間に、その株を1100円で売却するための注文を出すことが出来ます。

IFD注文は、現物の場合は、買い注文と売り注文をセット、信用取引の場合は新規建て注文と返済注文をセットとして注文することが出来ます。

IFDOCO注文

IFDOCO注文は、IFD注文とOCO注文の両方を利用した注文方法です。

買い注文と売り注文をIFD注文で発注し、売り注文にはOCO注文で、指値による利益確定と逆指値によるロスカット注文を出すことを言います。

具体的には1000円で株を買う注文を出し、約定した場合には、1100円で売り指値注文、900円まで下がった場合には900円で逆指値による売り注文を発注しておくといった利用方法です。

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