投資を始める人の中には、初めから投資に興味がある人ばかりではありません。
特に学生時代に数学が苦手だった人にとっては、数字やグラフが変動する投資を勉強するのが苦痛に感じる人もいると思います。
しかし、資産運用の目的から苦手である投資をやってみようという人も少なくないのではないでしょうか。今回はそんな数学が苦手な人が投資の勉強を始める時に参考になるような記事です。
投資の勉強方法は?
このサイトでも何度か記事にしていますが、投資の勉強方法というのは学校教育のようにカリキュラムが組まれているわけではありません。
それぞれが、独学で本を読んだり実際に投資をしたりして行うものです。そして、どういう方法で投資を勉強するのが効率的なのかは人によって違いがあります。
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私の個人的な経験を基にすれば、投資は本を読んで勉強するよりも実際に自分で取引する事をベースに知識や経験を深く広くすることが、最もいい方法だと思っています。
しかし、それにしても最低限の知識が必要であることには違いがありません。では、その最低限の投資の知識はどうやって身につけるべきでしょうか?
「投資=数学」でもあり「投資=心理学」でもある
投資のイメージとして初心者が一番抱きがちなのは、「投資=数学」というイメージです。
数字やグラフが目まぐるしく変化する株価ボードや株価チャートをニュースなどで見ると、潜在的に学生時代に勉強した数学が思い浮かぶからです。
しかし、実際の所「投資=数学」というのは半分正解、半分間違いと言えます。
なぜなら、投資はお金を売買し利益と不利益を被る投資家が相場を動かしているからです。そういう意味では「投資=心理学」とも言えるわけです。
数学か心理学のどちらが投資で重要かと言えば、もしかしたら心理学の方が重要な要素かもしれないと私は思います。
心理学と行動経済学で投資を勉強しよう
学生時代に数学が苦手だった人は、決算書を詳しく読むための勉強や複雑なテクニカル分析の手法を覚えるよりも、心理学や行動経済学で投資の勉強をした方が成長できると思います。
投資家心理や投資家の行動が分かれば、相場の方向性や予測を立てることが出来る上に、短期的な動きというのは数学よりもこれらの要素の方が大きな影響を与えます。
心理学や行動経済学の本には、難しい数式よりも「なぜ人はそういう行動に出るのか」という解説が記されていて、数学が苦手な人でも無理せずに投資の勉強が始める事が出来ます。
投資賢者の心理学
私が読んだ中で、初心者でも読みやすい投資にオススメの心理学に「投資賢者の心理学(著:大江英樹)」という本があります。
これは、初心者だけでなく中級者くらいの人まで読める本ですが、難しい数式などではなく、人の心理的にどういう理由で相場が動くのかという事が書かれていて、読みやすく的確なアドバイスが書かれています。
調べればすぐ出てくるくらい有名な本なので、多くの投資家にとって評価が高いことがわかると思います。
投資賢者の心理学 (日経ビジネス人文庫) [ 大江 英樹 ]
ゾーン「勝つ相場心理学入門」
こちらも投資家には定番の本で「規律とトレーダー 相場心理分析入門」を書いたマーク・ダグラスさんが書かれています。
評価を見ると日本語訳はあまり好評ではありませんが、それでも多くの投資家に読まれる人気の高い本です。
ゾーン 相場心理学入門 (ウィザードブックシリーズ) [ マーク・ダグラス ]
投資を数学的理論だけで固めると危険
数学を利用した投資(特に高度なテクニカル分析など)も優れた投資技術ですが、中途半端な知識では逆に投資判断に混乱を招くことがあります。
それは、テクニカル分析と言えど利用するデータによっては違う結果を示すことが当たり前だからです。
テクニカル指標によっては買いサインと売りサインが同時に出ていたり、設定する期間によって違うサインが出るのが当たり前だからです。
投資を始めたばかりの初心者で、しかも数学的な思考が苦手な人にとって、この手法だけで投資をするのは、いささかリスクが高いように思います。
心理学や行動経済学の方が初心者には適している
そのため、心理学や行動経済学の方が数学が得意かどうかにも関わらず、初心者には適しているとも言えそうです。
「相場がなぜそう動くか」という事を突き詰めると、そこには人の行動心理が働いている事は明白です。
もし、投資の勉強をこれから始めようとしている人や難しい投資の勉強に疲れてしまったという人は、人の行動や心理から投資を勉強することをオススメします。
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