株式投資を始めたいけど、いきなり大損する可能性もあって怖いと躊躇している人は多いと思います。
私自身、株式投資を始めた時は、株価の動きを全く予測できず、なんとなくで売買をしていました。
そこで今回は、そんな投資初心者や株式投資を始めたい人に参考になるように、安全に始められる株式投資を解説します。
安全な株式投資とはどういう事?
まず、初めにこの記事のタイトルにある「安全な株式投資」について、しっかりと解説しておきましょう。
株式投資には損失はつきものです。特に始めたばかりの時に短期投資(デイトレードや数週間程度までの売買)は、相場にもよりますが利益が出るよりも損失が出る可能性の方が高いかもしれません。
ですから損失が出る事を完全に避ける事は難しいでしょう。今回の記事での「安全」は「損をしない」ではなく「投資資産を一瞬で無くしたり、株式投資を続けたくなくなるような損失を出さない」という意味で考えてください。
安全な株式投資を始める理由は?
株式投資を始めようとする人は当然、株式投資で資産運用を考えていると思います。
しかし、テレビや雑誌などでは投資で派手に儲かった人にスポットを当てる事が多いために、一般的な株式投資というよりは稀な事例としての株式投資を紹介する傾向にあります。
もちろん、そういった投資成功者がいる事は事実ですが、単にテレビや雑誌の数分や数ページの内容では、その人たちの投資をきちんと理解することは出来ないでしょう。
右も左もわからない状態でそういった成功者の投資を模倣しようとしても、大きな損失を出してしまい、今後株式投資を続けようとは思えない状態になる可能性が高いと個人的には思います。
せっかく始めたのに、何もわからないまま、大きな損をして辞めてしまうのは凄くもったいない。
株式投資のリスクを抑えるポイントを知っていれば、そんな状態を回避する可能性がずっと高くなると思います。
安全な株式投資を始めるポイント
では、安全な株式投資を始めるポイントを解説していきます。
安全な投資1:下落余地が小さい銘柄に投資する
第一に、投資する銘柄は下落する余地が小さい銘柄を選ぶことです。下落余地が小さいとはどういう事でしょうか?簡単にリストにしてしまえば以下のような銘柄です。
下落余地の小さい銘柄のポイント
- 低PER(株価収益率)、PBR(純資産倍率)銘柄
- 過去数期分の業績が安定している
- 自己資本比率が高い(借金が少ない)
ポイント1:低PER(株価収益率)、PBR(純資産倍率)銘柄
PERとは株価収益率のことで、現在の株価は会社が1年であげる利益の何倍かというのを表しています。PER15倍なら株価は当期純利益の15倍まで買われているということです。
このPERは東証1部の全銘柄のPERは10数倍程度ですが、新興市場のマザーズではその数倍になっています。
この数字が大きければ大きいほど、将来の業績が伸びると投資家に判断されているのですが、PERが高いほど業績の伸びが鈍化した時や赤字に転落した場合の株価の下落も大きくなります。
また、PBRは純資産倍率のことで、現在の株価が会社の純資産の何倍かというのを表しています。PBR2倍なら株価は会社の純資産の2倍になっているということです。(PBR0.5倍なら株価は会社の純資産の半分)
こちらも、東証1部の時価総額の大きい創業の古い会社よりもマザーズ市場などの新興企業の方が高くなる傾向があります。
これは新興企業の方が利益の積み立てが少なく、先行投資がかさむ傾向があるので仕方ないことですが、純資産倍率が高いということは解散価値を考えると株価の下落余地が大きいということになります。
ですから、株式投資に慣れていない時には、高PER、PBR銘柄よりも低PER、PBR銘柄を選ぶ方がオススメです。
目安としてはPER20倍以下、PBR2倍以下くらいで探してみてはいかがでしょうか。


ポイント2:過去数期分の業績が安定している
業績が安定しているという事は、投資家にとって重要視する要素の一つです。
過去の業績がフラフラしていると、投資家はどこを基準に株価を評価していいのか判断がわかれるために、株価の変動も大きくなります。
企業の過去の業績を調べるには、企業のホームページや口座を開設している証券会社のデータなどを参考にしてください。
ポイント3:自己資本比率が高い
自己資本比率が高いというのは、言い換えれば借金が少ないということです。
借金が多いという事は、利息が発生している可能性が高く収益が伸び悩むと、利息の支払いが会社の経営状態を圧迫する可能性があります。
これは個人差があると思いますが、私の場合は自己資本比率が50%くらいあれば良いと判断しています。
安全な投資2:損切するラインはあらかじめ決めておく
また、株の変動は想像を超えて上昇する場合もあれば、下落する場合もあります。上昇が想像を超えるのは大歓迎ですが、想像を超える下落は非常にストレスになるだけでなく、投資判断を誤らせることになります。
持っていないものを手に入れる機会を失うよりも、持っているものを失う方が人にとっては大きな心理的負担になります。その結果、正常な判断が下せなくなり本来であれば売るべきポイントで売ることに強い抵抗感が出て、結果的にずるずると含み損を拡大するというのは投資に慣れている人でも良くあることです。
ですから、株を買う時はあらかじめ、「○○円下落したら損切」や「〇〇%下落したら損切」といったように損切ラインを決めておきましょう。
安全な投資3:1銘柄につき100株(単元株)だけ買う
日本株は最低100株から売買することが出来ます。(この売買できる最低株数を単元株と言います)
投資資金があれば100株単位でいくらでも株を買う事が出来ますが、投資を始めた頃は各銘柄を単元株買う事がオススメです。
そうする事で、多くの銘柄に投資することが可能で、分散投資によるリスクヘッジが出来るばかりか、1銘柄を買うよりも多くの銘柄を買う事で多くの経験を得る事が出来ます。
【まとめ】株式投資を始める時は大きな利益よりも損失を抑えることを重視
成長性のある会社の株は値上がり余地も大きく魅力的ですが、反面下落余地も大きくなります。
目先の利益を求めて、いきなりそういう株を買ってしまうと、訳も分からず大きな損失が出てしまう可能性も高くなります。
絶対にするなとは言いませんが、ハッキリ言ってそういう方法で継続的に利益を出し続けるのは難しいと思います。
ですから、投資初心者のうちはそういった銘柄よりも、比較的値動きの落ち着いた下落余地の小さい銘柄に分散投資することで経験値を積む方が、長期的な意味では良い投資が出来ると思います。
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