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株式投資における致命的な損失とは

私はブログの中で「致命的な損失」という言葉を頻繁に出しています。「致命的な損失」は私の株式投資の経験から、最優先で回避するべきものと考えているからです。

本記事ではそんな株式投資で起こる致命的な損失について詳しく解説します。

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株式投資をやめる時

株式投資を始めた人が株式投資をやめるのはどんな時でしょうか。

株式投資を始める人の目的は、資産運用や株主優待への興味です。一旦、株式投資を始めたなら、上手く運用できる限りやめる理由はありません。

株式投資をやめるタイミングは2つ

株式投資をやめるタイミングは大きく2つ考えられます。

株式投資に興味をなくした時

1つは株式投資に興味をなくした時です。資産運用に行き詰ったり、他の事が忙しく株式投資に向き合う時間が持てない場合は、次第に株式投資に興味を失いやめてしまうでしょう。

株式投資を続けられない時

もう1つは、運用資金を失い株式投資を続けられなくなった時です。

この場合は、興味があっても続ける事が出来なくなるわけですから悲惨です。特に負けず嫌いな人ほど株式投資でこういう退場の仕方をすることが多くなります。

「致命的な損失」は株式投資を続けられなくなる損失

「致命的な損失」とは、このような株式投資を続けられない状態に陥るほど大きな損失を表した言葉です。

運用資金が10分の1になったりマイナスになったりすれば、投資を続けようとは思わないでしょう。続けたいのに続けられず、場合によっては借金まで背負うような状態は悲劇でしかありません。

誰もが致命的な損失が生じる可能性はある

冷静に考えれば、このような致命的な損失が生じることはありません。

しかし、実際に多くの個人投資家が致命的な損失を出して株式投資を辞めています。私自身も過去に、致命的な損失に成り得る投資をしていた時期もありました。

経験が少ないと致命的なリスクに気づかない

致命的な損失は派手な投資を繰り返す専業投資家だけに起こるわけではありません。むしろ、投資初心者や経験の浅い人の方が致命的な損失を出す可能性が高いと言えます。

その理由は、経験が少ないために想像をはるかに超える相場変動に巻き込まれ、冷静に投資が出来ない場合があるからです。

客観的に冷静な視点でみれば、リスクの高い投資をするはずがなくても、投資をしている時に保有株が大きく下落すると冷静ではいられなくなることがあります。

特に大きな下落相場で、日々、資産が失われていく状況では、冷静に投資ができる人は少数です。

経験を積むことで、過去の失敗から学ぶことは出来ますが、投資経験の浅い時期にはそういう事態に適切な対応をするのは難しいでしょう。

個人投資家が致命的な損失を被る事例

致命的な損失が生じる例として、次のような個人投資家を想定してみましょう。

  • 投資資金:1000万円
  • 信用取引口座:開設済
  • 投資スタイル:中・長期投資
  • 性格:やや負けず嫌い

この投資家が以下のような相場状況と株価の推移で売買をしたと考えてみましょう。

  1. A社の株を500万円購入
  2. 10%下落し50万円の含み損
  3. 250万円追加購入(保有株の時価:700万円)
  4. その後反発することなく大きな下落相場に突入
  5. 株価20%下落し140万円の含み損(保有株の時価560万円)
  6. 反発を期待し信用取引で1000万円を追加購入(保有株の時価:1560万円)
  7. 株価がさらに50%下落し現物と信用で780万円の含み損
  8. 合計損失は50+140+780=970万円となり投資資金30万円

極端な例ではありますが、最初に買った株価から3分の1になったとすれば、このような状況も十分に起こる可能性があります。

信用取引で投資資金以上の株を買う

致命的な損失が生じたポイントは、信用取引で大量の株を買ったことです。

合計で株価が30%程度下落した時点は、本来であれば損切りを検討する状況です。集中投資に近い状況で、さらに大量に買い増しをするなんて考えるべきではありません。

多額の含み損で冷静な判断ができなくなる

しかし、元々が上がると考えて買った株が業績の変化もなく30%近く下落して190万円も含み損を出したとすれば冷静ではいられません。

負けず嫌いで取り返したくなる性分の投資家であれば、一発逆転の勝負に出るでしょう。

その結果、さらに株価が下落して、元々の株価から64%の下落、つまり約3分の1にまで下落し投資資金のほぼ全額を失うことになりました。

強制ロスカットされた場合は、被害はもう少し軽減されるかもしれません。しかし、資金を追加投入して追証を支払っていたとすれば、この事例のようになるでしょう。

滅多にない事例ではありますが、歴史的な下落相場では株価が3分の1になることも珍しくはありません。

致命的な損失を回避する最低限のルール

これまでの記事の内容は株式投資は怖いものだと伝えたいわけではありません。

ただ、冷静でいられない状況では、短絡的な思考から想像以上の失敗をする可能性があるということです。

それを避ける最低限のルールとして「投資資金以上の投資はしない」ということを忘れないようにしましょう。

一か八かではなく継続的にコツコツと資産運用を心掛けるのが、安全に成功する投資の秘訣だと思います。