個人投資家のブログやサイトを見ていると、「この人は常に利益を出している」とか「この人は勝ったり負けたり派手な投資をしている」とか思った事はありませんか?
それはその時は偶然そうなったというよりも、その個人投資家の投資スタイルが関係しています。そこで今回は勝てる投資家と負ける投資家の行動の違いについて記事にしてみました。
勝てる投資家と負ける投資家の投資成績の大きな違いは?
勝てる投資家と負ける投資家の違いは投資成績の推移に一番顕著に表れます。
1カ月単位では相場の動きが一辺倒になるために大きな違いはないかもしれませんが、1年単位で見ると全く違う内容になっています。長期的に見れば見るほど、勝てる投資家と負ける投資家の違いが明らかになってくるでしょう。
投資損益の推移から勝てる投資家と負ける投資家がわかる
勝てる投資家の投資成績は?
勝てる投資家は、数カ月単位では損失を出していたとしても、不思議なことに1年間の投資成績をみると基本的にはプラスになっています。
1年を通しての大きな下落相場であれば、マイナスになる事もあると思いますが、基本的には1年単位で見ると損失を出している事は少ないでしょう。
もちろん全体相場の強弱によって利益の幅は違いますが、それでも通年で見るとマイナスにはなりにくい投資をしています。
勝てる投資家は1年間の投資成績では利益になる
負ける投資家の成績は?
負ける投資家だからといって、毎年損益がマイナスになるわけではありません。
大きくプラスになる事ももちろんあるでしょう。
しかし、負ける投資家の成績の推移の特徴として、1年単位で投資成績を見ると勝ったり負けたりを繰り返しているのが典型的なパターンです。
利益を出せる年の成績は勝てる投資家とも引けを取らない、場合によってはそれ以上の利益になると思います。
しかし、負けた年の成績もまた利益を出した年と同じくらいの額の損益を出していることになります。
負ける投資家は1年単位で利益と損失を繰り返す
下落相場や株価下落時のリスク管理の違い
ではこの成績推移の違いはどこから起こるのでしょうか?
勝てる投資家と負ける投資家の成績推移の違いの一番大きなポイントは相場や株価が下落している時の行動の違いにあります。ポイントは次の2つです。
勝てる投資家と負ける投資家の行動の違い
- 損切りのスピードが違う
- 買い増しの頻度や買い増し額
損切りのスピードが違う
まず、初めに損切りの早さの違いが挙げられます。勝てる投資家はまず損切りが早い事が特徴です。自分の予想を外した場合には、保有している銘柄が損失を出していても潔く損切りします。
そうする事で一時的には損失を被りますが、売却した投資資金でまた新たに自分の投資理論に基づいた銘柄に投資することが出来ます。
負ける投資家は自分の保有株を損切りするのが遅くなりがちです。自分の投資した銘柄ですから上がると信じ、株価が下落しても一時的だと考え、塩漬けして新たなチャンスを逃します。最悪の場合には、保有していた株がさらに下落して、泣く泣く大きな損切りをすることもあります。
素早い損切りで損失を小さくして次のチャンスを探す
買い増しの頻度や買い増し額
買い増しはさらに勝てる投資家と負ける投資家を分ける行動です。
勝てる投資家は、損切りしないと判断した場合には保有株が下落した時に買い増しに切り替えます。ただ、楽観的にどんどん買い増していくわけではありません。無理のない範囲で株価が一定の下落をするたびに少しづつ買い増ししていきます。そして、株価が反発した時には、買い増しした分は欲張らず少しづつ利益確定していきます。
負ける投資家は、買い増しすると決めた時に一気に損失を取り戻そうと考えます。株価が下落した時に思い切って大きな買い増しをします。その結果、自分の想像を超えて下落した時に買い増しする投資資金も足りず、買い増しした分の損失も大きく膨らみます。
場合によっては、株価の底を上手く捉え反発した時に大きな利益につながることもありますが、2回の成功も1回の失敗で相殺されてしまうでしょう。
買い増しは思い切りよりも慎重さが大切
勝てる投資家と負ける投資家は損切りと買い増しの考え方が真逆
以上のことから、勝てる投資家と負ける投資家は損切りと買い増しの考え方が真逆であることがわかると思います。
勝てる投資家は「損切りは思い切って、買い増しは謙虚に」、負ける投資家は「損切りは粘って、買い増しは大胆に」という考え方になっているんですね。単純な違いですが、この違いは投資を続ける上では非常に重要なポイントになります。
また、この勝てる投資家と負ける投資家の違いは、株式投資を長く経験していく内に自然に培っていくものですが、投資初心者の内はなかなか気づけないものです。もし、現状でなかなか勝てないと感じている投資家の方はこのポイントを意識して過去の成績を見返してみてはいかがでしょうか。
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