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株主優待とは【基本的知識と注意点を解説します】

株式投資の楽しみの一つに株主優待制度があります。中には、株主優待でしか手に入らないグッズやサービスを提供するケースもあり、企業にとっても株主優待は株主に自社をアピールできる仕組みであります。

本記事では株主優待の基本について解説します。

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株主優待とは

株主優待は配当金と同様に、1年のある時点の株主が貰える特典のようなものです。

株主優待は、実施する企業の特色を活かしたユニークな商品やサービスを受け取れる場合もあるため、株主優待を目当てに対象企業の株を保有している株主もいるほどです。

株主優待を実施している企業数は?

株主優待は任意制度ですから、全ての上場企業が実施しているわけではありません。

上場企業のうち、株主優待を実施している企業は2021年でおよそ1400社あり、上場企業全体の約4割になります。

株主優待で貰えるもの

株主優待では以下のような物やサービスが貰えます。

  • 株主優待券(割引券や無料利用券など)
  • 自社製品
  • 非売品グッズ
  • クオカード
  • お米券

株主優待の多くは、企業ブランドをアピールできるような「株主優待券」や自社製品、非売品グッズなどです。

また、「クオカード」や「お米券」も株主優待の定番です。

人気のある株主優待

株主優待制度を実施している企業の中でも、例えば以下のような企業は投資家の間でも人気のある株主優待を実施しています。

すかいらーくホールディングス(3197)
ガストやバーミヤンで利用できる株主優待食事券(6月と12月)
イオン(8267)
株主優待カードや自社グループ優待券(2月と8月)
日本航空(9201)
株主優待航空割引券(3月と9月)
日本マクドナルドホールディングス(2702)
優待食事券(6月と12月)

隠れ優待も株主になる楽しみ

また、公式に公表していなくても、実は株主優待を実施している企業もあります。

四季報など株式情報誌では掲載されてなくても、株主になっていたら突然株主優待が送られてくることもあるので、嬉しいサプライズですね。

株主優待を貰う方法

株主優待を貰うためには、以下のような条件を満たす必要があります。

1年の決められた時期に株を保有する

株主優待を受け取るためには、権利確定日に株主である必要があります。

基本的に株主優待を貰うには配当の権利確定日と同じく、中間決算日や期末決算時に株主である事条件になります。

また、株の売買は「約定日」と「受渡日」に2営業日のタイムラグがあるので、実質的には権利確定日の2営業日前に株を保有している必要があります。

この権利確定日の2営業日前の日を「権利付最終売買日」と言い、その翌営業日を「権利落ち日」と言います。

株主優待と権利日
日付 29日(火) 30日(水) 31日(金)
名称 権利付
最終日
権利落ち日 権利確定日
営業日 2営業日前 1営業日前 基準日
内容 大引けに
株を保有
していると
株主優待が貰える
この日に株を保有していても
配当や優待は貰えない。

株主優待の実施頻度は企業によって違う

株主優待の実施頻度は企業によっても違います。多くの企業は年1,2回ですが、それ以上の回数の優待を実施している企業もあります。

保有する株数で株主優待の内容が変わる

株主優待の中には、保有株数に応じて株主優待の内容が変わる株主優待もあります。

例えば、

  • 100株:クオカード500円分
  • 500株:クオカード1000円分
  • 1000株:クオカード2000円分+自社製品

といったように、保有株数の多い株主の方が優遇される場合もあります。中には100株では株主優待を実施せずに、1000株以上の株主から株主優待を実施しているような場合もあります。

保有する期間で株主優待の内容が変わる

もう一つ、注意しなければいけないのは、株主である期間によって株主優待の内容が変わるケースです。

例えば、株の保有期間が1年以上の株主にたいして株主優待を実施している場合もあります。

その場合には、途中で一度株を売却してしまうと、保有期間がリセットされる可能性があるので注意が必要となります。

保有する株数が多かったり、保有期間が長い株主が優遇されるのは、会社からしても当然の事だと言えます。

そして、企業によっても株主優待の実施ルールは違うので、必ず対象企業の実施ルールを確認しておく必要があります。

株主優待の権利を取った後の株価の変動に注意

人気のある株主優待を実施している企業の株は、株主優待だけを目的に株を買っている投資家もいます。

そのため、権利落ち日には、配当金の見込み額と株式優待分も合わせて、株価が下落する銘柄もあります。

場合によっては、せっかく魅力的な株主優待を貰えたのに、そのために売買した株の損失の方が大きくることもあります。

長期保有するなら気にしない

株主優待だけが目的じゃなく、その企業の製品やサービスが好きで長期的に株を保有するのであれば、権利落ち日の一時的な下落を心配する必要はありません。

配当金や株主優待の権利取りのための株価の変動は一過性のものですから、しばらくすれば適正な株価水準に戻ります。