個人投資家の中には、勝てる投資家と負ける投資家の差がハッキリと表れていると思います。
その割合が半々程度ならそういうものかもしれませんが、個人投資家のブログや経済ニュースなどで取り上げられる記事を基に考えると、勝てる投資家よりも負ける投資家の数の方がかなり多いのが現状だと思います。
そこで今回は株式投資で個人投資家はなぜ勝てないのかという事について考えてみました。
個人投資家で負ける人が多い理由
個人投資家が勝てない要因は多数ありますが、今回はこの3つに絞って解説します。
- 投資資金に比べて大きなリターンを期待する
- 勝てない相場で勝とうとする
- 投資の経験値が足りない
投資資金に比べて大きなリターンを期待する
個人投資家の中には、投資資金に対して過度なリターンを求めている、または期待している人も多いのではないでしょうか。
メディアなどでは、投資で100万円を何億円にも増やしましたといったような記事が散見されます。
当然目を引く内容ですから、多くの人がそういった記事を求めているし記憶にも残りますが、実際にそういう派手なリターンを得られる人は何百万人といる個人投資家の中のほんの一握りです。
プロ野球選手に憧れても実際になれるのは、ほんのわずかな人数であることと同じですね。彼らは特別な存在です。もちろん才能のみならず努力の量を考えてもですが。
株式投資に限らず投資において言えるのは、「大きなリターンを求めるのであれば、それに比例してリスクも大きくなる」ということです。
まだ投資を始めて間もない頃に、大きなリターンを求めすぎる結果、致命的な損失を抱えて株式投資を辞めてしまう人も少なくはないでしょう。
勝てない相場で勝とうとする
相場は常に一定ではありません。上昇相場もあれば下落相場もあります。
多くの個人投資家は、勝てない相場、つまり下落相場で勝とうとすることも、結果的に勝てない投資家になる理由の一つです。
株価が下落する相場で無理に勝とうと、無茶な「ナンピン買い」や「逆張り」をすることで、含み損が大きくなり結果的に多大な損失が発生してしまいます。
下落相場では、それらの投資手法も立派な戦略ですが、個人投資家では過剰にドラマチックな展開を期待してしまう傾向があると思います。
下落相場では素直に勝てないという事を認識し、いかに保有株の損失を少なく抑えるような投資を心掛けるかが大切です。
投資の経験値が足りない
個人投資家は基本的に一人で投資に向き合います。アナリストの情報や投資判断なども考慮すると思いますが、それが必ずしも個人投資家一人一人に対して発信されるものではありません。
それに比べて、機関投資家では投資戦略や情報、技術、資金など強いネットワークで共有しています。もちろん、投資に費やす時間や労力も一般的な個人投資家とは比べ物になりません。
そんな中で機関投資家と同レベルの投資をしようとしても無理なのは明白です。
ただ、機関投資家と個人投資家では住み分けすることは可能だと思います。個人投資家であれば個人で投資をするための技術を身につける必要があると思います。
それにはやはり実際に株を売買することで得られる経験値が必要だと私は思います。
失敗しても失敗しても、その原因を考えて自分の欠点を改善するといった意識が大切です。個人的にはデイトレードであれば1万回くらい取引しても全然足りないくらい経験値は必要だと思います。
目先の利益を求める
これは、これまでの3つについて共通して言えることですが、目先の利益を優先することは将来的に大きなリターンを逃すことになります。
大きなリターンとは、一回で大きな利益が得られる売買という意味ではなく、コツコツ積み重ねることによって得られる資産運用の技術という意味です。
むしろ目先の利益の方が一回で大きな利益を挙げようとする行為です。
小さい利益を積み重ねることが、将来的には大きなリターンにつながるという気持ちは、個人的には株式投資をする上では非常に重要だと考えています。
【まとめ】株式投資に過度な期待はせず謙虚に資金運用を
目につく個人投資家の武勇伝やブログなどを読むと自分でも出来そうな気持ちになると思いますが、何事も初めから上手にできることは滅多にないと思います。
あまり、過度なイメージを持たずにコツコツと資産運用を心掛けることが、多くの個人投資家にとっては最善の選択になるでしょう。
もちろんデイトレードなどで派手な取引をしている個人投資家に憧れるなら、そのスタイルを目指しても良いと思います。ただ、その派手な取引で成功している個人投資家も、実は徹底したリスク管理をしています。そうでないと、株式投資でずっと利益を上げ続けるのは難しいからです。
どちらにしても、一気に資産を増やそうと考えるよりも、自分にとって無理のない範囲で資金運用することが大切だと思います。
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