今回は、成長株投資と割安株投資の違いや特徴についてまとめました。
成長株とは
成長株とは、将来の収益が比較的高いペースで成長することが期待される株式のこと、グロース株とも呼ばれています。
成長株によく見られる特徴は以下の通りです。
- グロース市場(新興市場)に多い
- 事業規模が小さいが拡大している
- 創業から10年以内
- PER・PBRが高い
- 新しいビジネスモデル
成長株は、比較的若い会社が上場する「東証グロース市場」と呼ばれる新興市場の銘柄に多く、ベンチャー企業が新しいビジネスモデルを武器に一気に成長していくのが典型的です。
また、若い企業が多いことから、剰余金は少なく高PER・PBRになっている株が多いのも特徴です。
成長株のメリット
成長株のメリットには以下のようなものがあります。
成長株は、業績の拡大余地が大きく、短期間で株価が急騰する可能性があることが投資家にとっての大きな魅力です。
ひと昔前には、スマホアプリ関連の銘柄であるガンホー(3765)が1年で株価が100倍になったことで一躍注目を浴びるようになりました。100万円投資していたら、1年で1億円になっているわけですから投資の夢が広がりますね。
成長株のデメリット
逆に成長株のデメリットとしては次のことが挙げられます。
成長株のデメリットは、成長性の高さから投資家の期待が大き過ぎる事にあります。
安定した業績を続ける企業の株の株価収益率(PER)は十数倍程度が一般的です。しかし、成長株では株価収益率(PER)が数十倍、数百倍であることも珍しくありません。
これは成長株の株価が業績の先行き期待から、現状の業績とはかけ離れた株価になっているのが理由です。
成長性は大きな魅力的ですが、成長株のどれもが大きな成長を続けるわけではないのも事実です。
割安株とは
割安株とは業績や財務が良好にもかかわらず、株価が割安な水準で放置されている株のことを言い、バリュー株とも呼ばれます。
割安株の特徴は以下の通りです。
- 東証プライム市場やスタンダード市場の中小型株に多い
- 事業規模が安定している
- 長期間事業を継続している
- PRE・PBRが低い
- 既存のビジネスモデルを続けている
割安株は東証プライム市場やスタンダード市場の中小型株に多く、業績は安定していて、利益剰余金も多い反面、成長が見込めないことから、目立たない銘柄でもあります。
割安株のメリット
割安株のメリットは以下の通りです。
割安株は成長性の無さや認知度の低さから、需要が少なく株価が低迷している状態ですが、会社の業績や財務が悪いわけではありません。そのため、大きな業績不振でもなければ、株価が下落する余地は限定的です。
しかも、割安株は財務健全性にも優れ、配当性向が高い傾向もあるので、買って放置していれば、株価が多少下落しても、長期的には利益になる可能性は高いと言えます。
割安株のデメリット
割安株のデメリットは以下の通りです。
割安株が割安で放置されている理由は、成長性がなく人気がないからです。割安株の株価が数十倍になるようなことは、事業転換でもない限りありません。
また、日々の出来高も少なく、デイトレードや短期投資には不向きです。
成長株と割安株のどっちを選ぶのがオススメ?
以上のことから、成長株と割安株の特徴は全くの逆であることがわかります。そこから導き出されるのは「安定投資なら割安株、大きな利益を求めるなら成長株」という答えです。
安定志向なら割安株中心にポートフォリオを組めば、損失のリスクは最小限に抑えられます。
短期間で大きな利益を望むなら、成長株中心にポートフォリオを組めば、資産を何十倍にも増やせる可能性があります。また、デイトレードなどが得意な人にも成長株は魅力的です。
私自身は、株価の激しい変動に一喜一憂するのが苦手なので、割安株を好んで売買しています。
ただ、損失リスクを覚悟の上で、短期間に1億円を目指そうという気持ちで投資をしている人には、やはり成長株の方が魅力が大きいでしょう。
注意点:求められる技術は成長株と割安株では異なる
どちらの株を投資するかによって、求められる投資技術や知識は異なります。
成長株投資では、大きな利益が出る可能性と同様に、大きな損失が出る可能性も高くなります。そのため、「テクニカル分析による売買」や「損切りのタイミング」が重要な技術になってきます。
割安株投資では、短期間に大きな利益は出にくいが、損失リスクを抑えて長期的な利益が期待できます。そのため、「財務や業績を見極めるファンダメンタルズ分析」や「決算書を読む知識」が求められます。
経験上、一般的な投資家は割安株投資
私の投資経験や、個人投資家のブログを読む限りでは、とにかく株式投資が大好きで、四六時中、株の事を考えていられるような人以外は、割安株で分散投資した方が投資としては上手くいく可能性が高いと言えるでしょう。