負けない投資家になるために必要なこと

一説によると株式投資で実際に勝てる人は全体の1割程度と言われています。

私自身は株式投資を始めて20年ほど経過していますが、最初の3年は累計で損失が出ていましたが、その後は幸いにも利益を出し続けています。

本記事では私の投資経験を踏まえて、株式投資で負けない投資家になるために必要だと思うことを解説します。

上昇相場と下落相場では投資方針を変える

まず、株式投資で勝ち続けるために必要な考え方として、常に同じやり方では通用しないことを認識しなければいけません。

どういう事かと言えば、上昇相場と下落相場では、投資方針を変える必要があるということです。

上昇相場では押し目になっていた局面が、下落相場では押し目ではなく下落途中の踊り場である可能性が高くなります。

そんな下落相場で上昇相場のように簡単に押し目で株を買っていては、投資資金はすぐに不足します。

切り替えが難しいなら常に下落相場の意識をもつ

上昇相場と下落相場で投資方針を変えると言っても、そのタイミングを読むことは普通の個人投資家には出来ません。

そのため、上昇相場であっても相場の先行きが不透明になるなら、常に下落相場への転換を疑うくらいが良いでしょう。

私自身は2016年頃から2018年にかけて、日本株が下落する可能性が高くなってきたように感じつつ株式投資をしていました。

結果的には、予想に反し2018年の半ばくらいまでは日経平均株価が最高値を更新しつづけ、2年ほど上昇相場が続きましたが下落相場を意識したからと言って損失になるわけではありませんでした。

もちろん上昇相場の押し目であまり株を買っていないので、上昇相場の押し目と考えての投資よりも利益は少なくなりますが、それでも本当に大きな下落相場だった場合に出る損失を考えると、それによる機会損失は許容範囲だと考えています。

上昇相場では基本的には勝てる

上昇相場とは全体的に株価が上昇している状態です。

日経平均株価を筆頭に日本株の動きを示す数値が継続的に上昇しているなら、過半数の株が上昇していると言えるでしょう。

つまり、コインの表裏やサイコロの出目で株を選んで投資をしても、確率的には勝てる可能性の方が高いということになります。

ただ、現実的にはそれほど多くの投資家が勝っているわけではありません。その原因を考えてみましょう。

上昇相場で個人投資家が負ける理由

上昇相場での負けパターンの代表的なものは、上昇相場の中にある急落時に利益以上の損失を出すことです。

株価が上昇する局面の中にも調整としての急落は定期的に起こります。

上げが一服したと判断された場面や政治や経済に関する悪材料をキッカケに急落が起こり、その際の下落スピードは上昇スピードに比べると格段に早いのが特徴です。

個人投資家が上昇相場でも損失を出す原因の多くは、急落時の損切りが遅すぎるか、買い増しが早過ぎるのどちらかです。

損切りが遅すぎる

損切りが遅い場合には、最終的に急落時の底値圏で売却してしまいます。セリング・クライマックスは、多くの個人投資家が正常な判断ができずに株を底値圏で損切りすることで起こります。

買い増しが早過ぎる

買い増しが早過ぎる場合には、急落時の最初の段階で買い増しをしてしまいます。

さらに下落が進んだ時点では、買い増した株まで含み損が膨らみ、最終的に急落時の底値圏での売却を余儀なくされることになります。

下落が個人投資家の予想を超えるのは珍しくない

遅すぎる損切りも早すぎる買い増しも、急落時の下落が個人投資家の予想を超えた場合に起こります。そして、そのような下落は珍しいことではありません。

上昇局面の調整としての急落であれば、放置していれば元の株価に戻るはずですが、資産を失う恐怖心により最悪のタイミングで損切りをしてしまうのです。

急落時に利益以上の損失を出さないためのポイント

では、そういった上昇相場の急落時に利益以上に損失を出さないためのポイントは何でしょうか。

それは、自分の投資資産に見合った投資をする事です。急落時に大きな売買をすることが「頑張った投資」ではなく、買いたい気持ちを抑えて、控えめな取引をする方が「頑張った投資」と言えます。

急落時に発生した損失を一気に取り返そうとして、多額の買い増しをすることは楽をしているに過ぎません。

どんな場面でも、自分の想像を超える下落になる可能性を考えて行動しなければ、ちょっとした油断から思いもよらない損失が発生するリスクがあります。

利益を出し続けるには余裕のある投資が大切

利益を出し続けるために大切なのは「いつでも自分の想像を超える相場の動きがあるという意識」と「どんな状態でも余裕のある投資資金内で株式投資をする」ということです。

決めつけや過信をせずに、肩の力を抜いて株式投資をすることが、負けない投資の秘訣だと思います。