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損切りは投資で絶対に必要な技術

損切りは、含み損を確定する投資家として非常に辛い行為です。

誰もが株を買う時に損をするつもりはありません。投資歴20年程になる私でも、損切りは毎回辛い思いをします。しかし、損切りは必要不可欠なリスクヘッジです。今回は損切りの必要性について記事にしてみました。

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損切りをしない事で起こるデメリットとは?

保有株が下落したからと言って、必ずしも損切りが必要というわけではありません。将来性が変わらず期待できる会社の株であれば、株価が戻るのを待つのも投資戦略です。

しかし、経営方針や業績の思わぬ失速によって将来性が担保されなくなった場合まで、株価が元の水準まで戻るのを待つのは愚策です。

新しい投資チャンスを逃す

何の将来的なビジョンもなく、ただ下がった株を保有し続けるのは投資用語では「塩漬け」という愚策中の愚策です。

もし、損切りせずに塩漬けされた投資資金を、別の将来性が高く割安な株を購入する資金に使っていたら、新しいチャンスを手に入れることが出来ます。

塩漬けは機会損失につながる

資金を拘束されると投資経験が培われない

損切りしないことによるデメリットは、新しい投資チャンスを逃すだけではありません。

売買回数が減ることで、投資経験を積む機会も同時に失う事になります。株式投資は、本やセミナーなどによる理論学習以上に、売買の経験がものを言う世界です。

方針もなく無駄に塩漬けしていれば、その大切な経験を積むことさえ出来なくなってしまいます。

投資経験を積む機会を失うことは大きな損失

損切りをするか迷う時のポイント

では、どういう状況において損切りが最善の手段になり得るでしょうか。保有している株が下がった場合に取れる手段は次の3つです。

  • 損切り
  • 塩漬け
  • 買い増し

どの選択をするかは、株を買った時の理由も大きく影響します。

主にファンダメンタルズ分析を用いて売買判断した株

この場合で会社の財務状況や長期的な収益性に大きな変化がなければ、株価が下落したとしても損切り以外の選択肢が有効です。

特に長期投資の場合には、インカムゲイン(配当金や株主優待)が受け取れるため、株価の下落もある程度は許容できるでしょう。

そのため、損切り以外の選択肢、「塩漬け」や「買い増し」による将来的な株価回復を待つ方法も有効になります。

私の場合には、ファンダメンタルズ分析した長期保有目的の銘柄は株価が下落したら買い増しをしています。※買い増しは自身の資金力とのバランスが大切です

ただし、ファンダメンタルズ分析で買ったとしても、以下の場合には損切りすることがあります。

業績低迷による下方修正、かつ長期化が想定される場合

業績不振による下方修正は、損切りが効果的な場合が多いでしょう。

このような長期的な業績低迷に関しては、投資家によって積極的な買いが入らなくなります。結果的に、保有している株主による見切り売りによって、ジワジワと株価が下げることになります。

つまり需要と供給のバランスから言えば、需要が著しく少ない状況が当面続くことになります。

テクニカル分析で買った株

次にテクニカル分析で買った株は、有無も言わずに損切りすると決めたら損切りするべきでしょう。

なぜならテクニカル分析はチャートの形状や売買の性質から売買判断する分析手法です。その分析による判断が覆るのであれば、その時点で買った時の売買判断は崩れたと考えて良いはずです。

この状態で損切りせずに「塩漬け」や「買い増し」をすれば、いつか必ず大きな損失を出して後悔することになります。

損切りのルールを決めよう

損切りの適切なタイミングは投資経験の長い個人投資家でも難しい問題です。適切なタイミングで損切り行うにはどうしたらいいでしょうか?

損切りのラインを決める

あらかじめ株を買う前に損切りするラインを決めてみましょう。特にデイトレードや短期投資の場合は、ファンダメンタルズよりテクニカルで売買するため、事前に損切りラインを決めることが重要になってきます。

例えば、次のようなルールを決めてから株を買いましょう。

  • 買い値よりも100円下落したら損切りする
  • 買い値よりも5%下落したら損切りする

大切なのは株を買う前に損切するラインを決める事です。一旦、保有株となれば特別な感情が入りやすく、損切りの判断がブレる可能性があるからです。

業績予想が自分の予想よりも下回れば売却

四半期決算を確認して、自分の想定よりも売り上げや利益が下回った、あるいは下回ると判断した場合に損切するというのも立派な判断です。

長期投資の場合は、損切りをするか買い増しをして底値を拾っていくのかは、悩ましい問題ですが、業績が自分の予想に届かないということは、多くの投資家にとっても同じ印象でしょう。

そうなった場合には、長期的に株価が低迷する場合もあるので、業績が戻るのを待つよりも、新しく投資対象となる銘柄を探す方が効率的です。

全体相場が下落基調にある

個別株は常に相場に影響を受けます。景気が後退するなどで相場が冷え込んでくると、個別の株価の評価にも見直しが入ります。

下落相場における個別株の下落は、会社の業績や財務とは関係なく起こります。下落相場が長期になるほど、個別株の株価も下げる確率や下げ幅が大きくなる傾向があります。

そういう長期的な下落相場に入った時には、一旦保有株を損切りして相場が安定するのを静観するのも一つの方法です。

優秀な投資家は損切りの判断が上手い

個人的見解にはなりますが、優秀な投資家とは適切に損切りを行える人だと思っています。

利益を出せる事はと同様に、失敗を認めて適切なタイミングで損切りする技術もまた大切です。

株式投資は株価が上昇するか下落するかの2択でしかありません。その2択で常に正解し続けられるほど、株式投資は簡単ではありません。間違えた時の対応を誤れば、たった1度の失敗で大きく資産を減らす可能性もあります。

そうならないためにも、損切りという投資テクニックを身に着けて、大きなリスクに繋がらない投資を心掛けましょう。