大納会で終わり、大発会で始まる年末年始は日本株式相場では、1年で最も長い大型連休の一つです。今回はその年末年始を利用して投資の成績を向上させるために出来る勉強や投資分析の方法を考えてみました。
年末年始に出来る投資成績の改善術
年末年始の長期間のマーケットの休場は、投資家にとっては次の投資戦略を立てるためのチャンスでもあります。新年相場に向けてのちょっとした準備で、翌年の成績が大きく変わることも少なくありません。
損益をリセットして次の1年の目標を定める
過去の利益や損失は過去のものと割り切って新しい一年に挑むつもりで損益をリセットしてみましょう。
通算でどれだけの損益が出ているか把握するのも大切ですが、過去の成功や失敗を意識しすぎては余計な怠慢や警戒を招く恐れがあります。
株式相場は刻一刻と変化していますので、過去の意識にとらわれ過ぎると、現在の相場勘を損なうかもしれません。一年単位で損益を意識して毎年目標を定めることで、必要な技術や投資資金、リスク管理が出来るようになるでしょう。
私の場合では以下のように、年間の『損益』、『利益率』、相対評価として『日経平均株価の騰落率』を意識しています。
目標数値や全体相場に対して、自分が目標としている利益を上げているかを判断しながら、自分の投資の反省や必要な事を見出せるように考えています。
年末年始で成績を区切るメリット
機関投資家と違い個人投資家の場合には、1年の終わりは譲渡益や配当所得の支払い時期の区切りでもあります。つまり1月から12月までの株の損益で、翌年に支払う税金が確定します。
特定口座で源泉徴収をしない場合には、取引ごとに発生する税金を自動的に徴収、還付されるのでイメージしにくいですが、利益が出た取引と損失が出た取引の口座内の損益通算も年末でリセットされます。
保有株の情報を見直す
保有株のデータを見直すにも、年末年始の連休は良い機会になります。相場が休んでいる時だからこそ、日々の値動きに影響されず客観的な評価をつけることが出来ると思います。
利益確定や損切りのライン、買い増しをするかなど新しい方針を見るけることが出来るでしょう。
また、保有株の含み益、含み損に関しては一度リセットして考えた方が良いと個人的には思います。前年中の損益は前年度のものとして、当年の変動に関してはまた別のものとして判断した方が「前年中から見れば利益が出ているからしばらく放置しよう」といったような無駄に長期保有する投資は少なくなると思います。
年末年始に保有株を見直すポイント
3月末決算企業の場合には、1月の中旬ごろ2月にかけて第三四半期(4月~12月)の業績を発表します。
ですから、中間決算までに業績の進捗が良いにもかかわらず株価が安い銘柄などは、大発会(年明けのマーケット初日)から第三四半期決算の発表までは、買い増しの絶好のタイミングになります。
スクリーニングして新しい銘柄を探す
長期連休を利用して、新たに投資先として魅力のある株を探すのも、投資の成績を上げるポイントになります。
東証やマザーズ市場に上場している銘柄は3000社以上あります。普段の生活では、それらの銘柄をスクリーニングする機会はなかなか持てません。
年末年始の長期間の休場中には、株価が変動することはないので焦る必要もありませんし、じっくりとスクリーニングする時間があるのも大きなメリットです。
年末年始のスクリーニングのポイント
先ほども述べたように新年相場入り後は、3月末決算銘柄の第三四半期決算発表後に見直し買いが入ります。
特に中小型株で出来高の少ない銘柄の方が、業績が反映されずに放置されている銘柄も多いので、普段ではチェックしないような銘柄を積極的に調べるのも、投資の成績向上のポイントになると思います。
株式投資の本を読み投資力を向上させる
年末年始の長期休暇を利用して、株式投資関連の書籍を読むことで、知識を身に着け投資力をアップしましょう。
一年間の株式投資の売買で、自分が苦手とする分野やもっと知りたいと思う項目を分析して、それについて解説されている本を読めば、次の一年の投資成績は大きく伸びるかもしれません。
年末年始の投資の勉強で将来的に大きな変化を生む
株式投資は知識や技術の小さな違いが、大きなレバレッジとなって運用成績に表れます。株価やマーケット情報のチェックに時間を取られない年末年始は、本を読み小さな知識や技術の差を身につける大きなチャンスです。
以上、私が新年の相場を迎えるにあたって投資成績を改善させるために心掛けているポイントでした。投資の考え方やスタンスは様々ですので役に立つと思った情報だけお役立てください。
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