今回は株式投資の配当金や株主優待における考え方を数字を交えて記事にしました。
株式投資の資産運用には2つの考え方がある
株式投資(株に関わらずですが)の資産運用には、大きく二つの目的があります。
一つは、キャピタルゲインと言われる売買差益を目的とした投資です。「2年で1億円稼いだ」や「1年で資産を10倍にした」などと呼ばれる投資は、このキャピタルゲインに当たります。
それに対して、インカムゲインと呼ばれる配当金や株主優待を目的とした投資が今回のテーマです。
配当金や株主優待のインカムゲインは、株を保有すると1年の決まった時期に収益や方針に応じて会社から貰えます。
詳細記事 「インカムゲイン(配当金)」と「キャピタルゲイン(譲渡益)」
配当金はどれくらい貰える?
では、この配当金はどれくらい貰えるのでしょうか?
配当金は企業の収益や株主還元の方針によっても違いますが、東証1部に上場している企業を平均すると1年で株価の2%程度になります。
つまり100万円投資すれば、平均的な企業であれば2万円貰えるということですね。
配当金を目的とした投資は配当率3%以上が対象銘柄
しかし、平均が2%だからと言っても、中には配当率が3%を超える会社や5%を超える会社だってあります。
昨今の株式相場からすれば、三菱UFJ銀行などのメガバンクも配当率4%を超える高配当銘柄ですし、JT(日本たばこ産業)も配当率が5%を超えています(2019年8月現在)
配当金を目的に投資を行うのであれば、素直に配当率の高い銘柄に投資をするのが効率的と言えるでしょう。
配当率3%の銘柄を100万円保有する
もし、配当率3%超の銘柄を100万円分保有したらどうなるでしょうか?
100万円の3%ですから年間で3万円が貰えることになります。もし、1日の生活費や諸々の費用が1万円なら、3日分が株式投資によっても手に入ることになります。
つまり、100万円投資すれば3日間の労働が必要なくなるわけですね。仮に1000万円分を投資すれば、丸々1ヵ月の労働が必要無くなります。
インカムゲインを目的とした投資は、こういう考え方の基で資産運用を行います。
資産が増加するほど義務的な労働から解放される
このインカムゲインの考え方からすると、資産が増えるほど「義務的な労働から解放される」と捉えることが出来ます。
生活のために嫌々働かなければいけない環境にある人は、100万円でも3日分の労働から解放されるという事を意識して、株式投資などの投資をしてみてはいかがでしょうか?
配当金を目的とした資産運用の注意点
ただし、配当金を目的とした資産運用にも注意点があります。
それは株価が下がった場合には含み損を抱えるという事です。配当金が手に入るからと言って元本が保障されているわけではありません。
もし、投資した企業の業績が大きく傾いたとしたら、得られる配当金以上に含み損を抱えることもあります。
株式投資のリスクを抑えるポイント
ですから、インカムゲインを目的とした投資ではリスクを抑えるために以下の事を意識しましょう。
ポイントとしては、1,2銘柄だけに集中投資をしないことです。複数の高配当銘柄に分散投資をすることで、特定の銘柄に起こるリスクを分散します。
また長期投資をすることで、一過性の業績の変動による株価の落ち込みよりも、受け取った配当金のトータルが多くなるようにします。配当率4%の株を10年保有すれば株価の40%分の配当金が貰えます。
そして、使える制度は上手く利用しましょう。現在はNISA口座といって株の利益が非課税になる制度があります。通常は利益に対して20%が課税されるために、長期投資ではNISA口座を利用しない手はありません。
株式投資で少しずつ自由を増やしていく
インカムゲインの考え方は、株式投資で少しずつ不労所得を増やしていくことにあります。
もちろん、100万円で1年の内3日間が自由になるからと言って、3日分の仕事を休むことは出来ません。しかし、少しずつ義務的な労働が少なくなっていくことは、精神的な余裕をもたらしてくれます。
「投資で短期間に1億円を作る」という目標も立派ですが、こういった長期的な資産運用としての株式投資も個人的には素晴らしいものだと思います。
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