投資をしている人なら、誰でも一度は考えるであろう専業投資家という生き方。私自身も、過去には専業投資家という生き方を5年程経験し、現在では専業ではありませんが、投資中心の生活をしています。
専業投資家から投資中心への生活に変化したのは、上昇相場が終わった現在の相場を考えると専業投資家という生き方をするには、資産が足りなかったと判断したからです。
今回はそんな私の経験から、資産1億円以下なら専業投資家をするよりも投資中心の生活をした方がオススメな理由について解説します。
資産1億円以下で専業投資家は難しい理由
投資が好きで投資なら、いち早く専業投資家という生き方をしたいという人も多いと思いますが、資産が1億円以下では、専業投資家として投資1本で生活するのは難しいでしょう。
もし相場がフラットであれば、1億円を全額株にして配当利回り3%の銘柄の投資すれば年間で300万円の配当金が貰えますから、税金を差し引いて約240万円が手元に残ります。
しかし、実際は株価は変動するために上昇相場であれば、保有株も上昇する可能性が高く配当金と株価の上昇による含み益が発生しますが、景気の先行きが悪いとなれば株式相場は下落を始め、含み損を抱え資産が目減りする可能性が高くなります。
そう考えると、配当金以外でも確実に資産を増やせる技術がなければ、専業投資家をずっと続けることは難しいでしょう。
実際に下落相場を経験した事がありますか?
では、その下落相場でも確実に資産を増やせるかどうかを判断する方法はあるでしょうか?
ハッキリ言えば、こればかりは経験したことがなければ無理でしょう。つまり直近であれば2008年のリーマンショックや2006年のライブドアショックを経験していない個人投資家にとって、下落相場を生き抜けるかどうかは未知数だという事です。
そして下落相場の最も重要なポイントは下落のスタート時です。上昇相場、あるいは相場の踊り場から一気に下落に転じるポイントは、投資家にとって最大のリスクポイントであると断言できます。
これまでの投資のセオリーが一転してしまう下落のスタート時には、個人投資家が株価の反発を期待し、普段では考えられないようなリスクを取り株を買い、さらなる下落に巻き込まれるというのが一般的な投資失敗の典型例です。
自分がそのような失敗をしないかどうかを見極めるためには、やはり経験が無ければハッキリと大丈夫だとは言えないでしょう。
資産が1億円以下なら投資中心の生活をするのがオススメ
そのような理由から、投資が順調でも資産が1億円に満たないのであれば、専業投資家よりも、投資中心の生活をすることをオススメします。
専業投資家と投資中心の生活との違いは、生活や娯楽に必要なお金を投資だけで稼ぐか、投資をメインとして他の収入も積極的に得ているかという事です。
全ての収入を投資だけで稼ぐと上手くいかない時に冷静な判断が出来ない
私の経験上、全ての収入が投資の利益だけの専業投資家では、投資が上手くいかない時に、気持ちの余裕が無くなります。
相場が数カ月に及び下落し、損失が出続け生活費もかかるという状況では、数百万程度はあっという間に無くなるため焦りが出てくるのも当然です。そして、その焦りから利益を出すことを優先しようと無謀な売買をしてしまうのは想像できると思います。
投資中心の生活の具体的なライフスタイル
投資中心の生活がどういう生活かは、実際に私の実体験から具体例を紹介します。
私の場合は株式投資をメインとした個人投資家ですから、平日の日中は売買のためになるべくパソコンと向き合える環境を作っています。
そのため、投資以外の収入を得ようと思えば、土日や平日の3時頃から働くか、平日の日中でも相場をチェックしながら稼げる方法になります。
以下は私が投資中心の生活で投資以外で収入を得るためにしてきた(している)事です。
- 夕方からの短時間のアルバイト
- 時間の融通が利く自営業
- ブログ運営
一番簡単なのは夕方からの短時間アルバイトですが、内容によってはただ時間をお金に換える作業であるため、長期的にはオススメしません。私自身は某流通施設でアルバイトをしましたが、単純作業で飽きも来るので半年ほどで辞めました。(元々長期では考えていませんでしたが)
ブログ運営はアクセスや内容に応じて広告がつき収入になりますが、株価ボードを見ながらでも執筆は可能ですから、書きたいテーマがある場合には一番オススメです。私の場合は、このブログのように株式投資やお金についての考え方を発信する事を目的としたブログを運営していますが、個人投資家というのが、どういう考え方や生活をしているのかを発信したいという気持ちから始めました。
また、時間の融通が利く自営業ですが、言ってみれば週末起業的な感覚で自らビジネスを起こすのも良いと思います。専業投資家になろうと考えている人でも、いずれは投資熱が落ち着き何か新しい事を始めてみたいと思う時に役に立つはずです。
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投資以外に収入があるという事は投資にもメリット
プロの投資家と個人投資家の大きな違いは、絶対的なノルマがあるかないかです。
機関投資家などプロの投資家であれば、必ず顧客や会社、自分の給与のために利益を出さなければいけません。対して、個人投資家は投資で利益が出なくても他の手段で稼げば問題はありません。
そのため、難しい相場でリスクの高い取引をすることなく、勝率が高いと思うタイミングだけを狙って投資をすることも可能です。
投資中心の生活をしていても、必ず投資で利益を出さなければいけないという状況で追い込まれるよりも、月に10万円でも他の収入があれば、余裕のある投資が出来ます。
投資だけで生活できるかどうかという段階においては、いち早く専業投資家としての自分を試してみたい気持ちが出てくるのは当然です。
逸る気持ちはわかりますが、投資資金が1億円に満たないのであれば、専業になる前に投資中心の生活というステップを設けて、投資以外の収入源を確保し、それらも育てていけるような環境がベストだと思います。
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