専業投資家になるより兼業投資家を続ける方が成功しやすい

株式投資による資産運用に成功した人の中には、専業投資家になり大きな資産を築き、多くの人が憧れるような生活をしている人もいます。しかし、専業投資家になることは想像以上に大変です。

今回は私自身が5年ほど専業投資家をしていた経験から、専業投資家になるよりも兼業投資家を続ける方が成功しやすい理由について解説します。

専業投資家は兼業投資家より株で稼げる

専業投資家の最大のメリットは、自分の好きな時間に投資ができることです。日本株を売買するのであれば、午前9時から午後3時の取引時間に株価情報をチェックできるのは大きな強みになります。

当然ながら、フルタイムで働く兼業投資家に比べると、株式投資の利益を増やせる可能性は格段に高いと言えるでしょう。

兼業投資家は株以外の収入が保証されている

しかし、兼業投資家は仕事による収入があります。専業投資家が兼業投資家と同程度の収入を得るには、仕事をすれば得られる労働収入分だけ投資で利益を出さなければいけません。

例えば、投資で1000万円稼ぐ専業投資家は、仕事で500万円・投資で500万円稼ぐ兼業投資家と稼ぐ力は同じです。

私の感覚として、専業投資家として1000万円稼げるなら兼業投資家で500万円稼ぐのは、それほど難しくないでしょう。

株式投資の収入は仕事以上に景気の影響を受ける

株式投資で年間1000万円の利益が出たとしても、専業投資家へのステップを踏み出すのは早計です。なぜなら、投資では常に一定の利益が保証されていないからです。

上昇相場では利益を出すチャンスが増えるので期待される収入も上がります。しかし、下落相場では逆にチャンスよりもリスクが多くなるので収入は減少します。

相場がフラットな時に1000万円稼げる人でも下落相場では100万円も稼げないということも珍しくはないでしょう。仕事にしても景気が悪化すれば収入も減るかもしれませんが、収入がいきなり半分以下になるわけではありません。

景気変動リスクを考えると、同程度の収入がある専業投資家と兼業投資家では、兼業投資家の方が圧倒的に成功しやすいというのがわかると思います。

まずは投資中心の兼業投資家を目指そう

株式投資において下落相場で1000万円稼ぐのは想像以上に難しいことです。

専業投資家になりたいのであれば、兼業投資家としてのステップを踏んでから実現するのがオススメです。

兼業投資家として労働時間を減らしていく

フルタイム労働の兼業投資家から一気に専業投資家へシフトするのではなく、兼業投資家としてフルタイム労働から短時間労働へのシフトを目指しましょう。

私自身も一時期、年間1000万円の利益を出して専業投資家をしていましたが、その後に安定的に十分な利益を出し続けるのが難しく、現在は株式投資による利益を主な収入源とした兼業投資家をしています。

そういう生活スタイルにすることで株式投資に費やす時間を確保しながら、最低限の安定した収入を確保することが出来て、心の余裕が生まれました。

投資資金5000万円まで我慢すれば専業投資家になれる

極論ですが、専業投資家になるなら最低でも投資資産5000万円くらいあった方がいいでしょう。※個人的には資産1億円までは兼業投資家の方がオススメ

中長期投資で安定して4%以上の配当金を実施している企業の株に分散投資すれば、5000万円に対する配当金だけで年間200万円になりますから、投資資産を5000万円まで増やせる技術があれば十分にやっていけると思います。

専業投資家になることを焦ってしまうと、逆に遠回りしてしまうこともあるので、十分すぎる程の余裕をもって専業投資家へシフトしましょう。